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強い毒性も持つアリの一種「ヒアリ」が海外から日本に入ってきたと環境省が発表しました。最初に見つかったのは兵庫県・尼崎市や神戸市の港に到着したコンテナなどで、女王アリ2匹を含む総数500匹以上とのこと。

【これまでの経緯】

5/15 中国広東省広州市の南沙港を出港。
5/20 兵庫県神戸市神戸港に到着、陸揚げ。5/25まで保管される。
5/26 兵庫県尼崎市において、コンテナから積み荷を取り出す際にアリのコロニーが発見される。通関業者から近畿地方環境事務所に報告。近畿地方環境事務所から通関業者に対し、アリのサンプルの送付と、コンテナの燻蒸消毒を依頼。
5/29 近畿地方環境事務所にサンプルが到着。専門機関に対し種の同定を依頼。兵庫県へ情報提供。
6/1 輸入業者が、神戸市にコンテナを移動させ、燻蒸消毒を開始(燻蒸剤は燐化アルミニウム)。
6/5 燻蒸消毒を終了。輸入業者がアリが全て死滅していることを確認。
6/9 専門機関により、サンプルがヒアリであることを確認。
出典:env.go.jp



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ヒアリとは?


ヒアリ(Solenopsis invicta)は南米原産のアリで強い毒性を持っており、刺されると最悪の場合、死に至ることもあります。
体長は2.5~6mmで大きさにバラつきがありますが基本は小型のアリで、からだの色は赤茶色、腹部は濃く黒っぽい赤色をしています。
お尻に毒針が付いており、積極的に刺してきます。
別名は【アカヒアリ】といい、漢字では「火蟻」と表します。

すでに中国や台湾、フィリピンなどには外来生物として侵入・定着していて問題になっていたのですが、日本では確認されておらず今回が初めてとなります。

生態について

ヒアリは農耕地や公園などの開放的な土地を好み、土を用いてアリ塚を作って住みます。
アリ塚は直径25~60cm、高さ15~50cmのドーム型で地上にも巣部屋ができます。

ヒアリに刺された時の症状

ヒアリの毒針に刺されるとヤケドのような激しい痛みをともないます。
ヒアリの毒はアルカイド毒であるソレノプシンという成分でとても毒性が強く、刺されるとアレルギー反応で死にいたることもあります。

ヒアリは対処物に対して何度も刺す習性があるので、刺された回数によっても症状の重さが違ってきます。
刺されるとプクプクと腫れあがり水泡ができます。

→【閲覧注意】ヒアリに刺された画像

【軽度】
刺された瞬間はヤケドのような熱さと激しい痛みやかゆみが生じます。
10時間ほど経つと膿が出てきます。

【中度】
数分~数10分後には刺された部分を中心に腫れあがり、部分的、または全身にかゆみをともなうじんましんが出ることがあります。

【重度】
刺されてから数分~数10分後に息苦しさや、めまい、動悸などの症状が出ることがあります。
症状が進行すると呼吸困難になり血圧低下や意識障害に陥ります。これらの症状が出た場合はアナフィラキシーショックの可能性が高いです。処置が遅れると命にかかわるので迅速に対応します。

刺された時の対処方法は?

刺されてから20~30分は安静にしてください。症状は急速に進むので体調の変化には十分に注意します。
軽度の場合は休んでいれば膿やじんましんだけなので、ゆっくりと受診しても大丈夫です。ただ、呼吸困難や意識障害が出た場合アナフィラキシーの可能性があるのですぐに病院を受診してください。その際に「アリに刺されてアナフィラキシーの可能性がある」ことを伝えましょう。


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ヒアリを発見した時の駆除方法は?

ヒアリの駆除方法は主に3つあります。

内容 効果
熱湯をかける 巣穴とその周辺に熱湯をかけます。熱湯がかかったアリは死ぬので即効性はありますが、巣穴の深部には届かないため、あくまでその場しのぎの対処法です。 即効性〇 実効性×
殺虫剤をまく 巣穴に直接、殺虫剤を散布します。市販の殺虫剤でもいいのですが、専門業者の高圧散布のほうが高い効果が期待できます。
この方法だと直接液剤と受けたアリはもちろん、そのアリが巣に入って他のアリに触れても駆除効果が期待できます。
即効性〇 実効性△
ベイト剤を設置する ベイト剤とは毒エサのことです。ゼリー状や顆粒状のベイト剤を巣の周辺やアリの行列付近に設置します。働きアリが巣に持ち帰ることにより深部のアリまで駆除することが可能です。 即効性△ 実効性◎
【追記】:毒エサの対策法は他のアリも死滅させて生態系まで壊してしまう恐れがあるため、国は対策の変更を検討しているとのことです。


ヒアリは小さいアリなので判断することは難しいとは思いますが、もしヒアリかもしれないと思ったら地方自治体や駆除業者に連絡しましょう。その際は刺されないように十分に注意しましょう。

最後に

アメリカでヒアリに刺される人の数は約1,400万人で、そのうち約100人の方が亡くなっています。ということは14万人に1人の割合なので、ヒアリに刺されて死亡する確率は相当低いといえます。

ただ、ヒアリの繁殖状況によってはとても危惧すべき問題ではあります。
もし日本全国に広がってしまったらまず心配なのは子供たちの安全ですね。
うかつに外で遊ばせられなくなってしまったらちょっと困りますよね。

一刻も早い事態の解決を願います。


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